コウチュとティーチュの「適性検査対策 お役立ちコラム」 Vol.1


過去問の取り組み方 「適切な時期」を待って!


 公立中高一貫校の過去問題集を見て、その出題形式にびっくりしたことはありませんか?
聞いたこともないような題材、多くの会話文、長い文章と作文など…早くうちの子にも過去問を見せないと!
と焦りを覚えた保護者の方もいらっしゃることと思います。

 しかし、過去問には適切な「開始時期」があります。
公立中高一貫校合格者を対象とするアンケート調査によれば、

「過去問は6年秋から」「9月以降に過去問開始、10月に入ってからは時間内に解けるかを見ていった」
「9月から2週に1年分のペースで消化」「11月までは基礎、12月からはひたすら過去問」など、
合格者の大半が
「6年生の秋以降」に過去問に取り組み始めています。


4月30日分図版1.PNG

過去問は数が限られているため貴重です。
そのうえ、どの模擬問題よりもその学校の出題方針を反映しているので、
今のお子様の実力で志望校にどこまで太刀打ちできるのかを判断する最も客観的な資料でもあります。
 しかし、小学校によっては入試の頻出テーマの知識を6年生の秋以降に教える場合も多いので、
志望校の過去問に触れるのが早すぎると、せっかくの過去問なのに
「習っていないから解けない」ともったいない使い方になってしまいます。

4月30日分図版2.PNG

そのため、今のお子様が「腕試し」の時期に来ているかどうかを、慎重に判断する必要があります。
教科書知識の基礎固めをすませ、適性検査型の問題集などを使って記述や長文に慣れてきてから
本番前模試の一種と考えて過去問1回目を解くようにしましょう。
 また、合格者アンケートでは「何周もくりかえし解いた」という声が多くあがりました。
9月から12月末まで20週間弱あるので、土日を活用しながら、直近の数年分をトータルで2~3周くりかえした方が多かったようです。

ちなみに、それでも「うちでは早い時期に過去問にふれた」というご家庭はあります。
ただし、よくよく話を聞いてみると、「5年の頭に過去問題集を購入して、出題傾向を把握するために保護者が解いてみた」というケースだったりします。
学習スケジュールを立てたり、夏休み・GWを使って苦手な分野をつぶす際の優先順位付けなどに役立つため、保護者が早めに過去問を見てみること自体はおすすめできます。
自治体によっては、問題や採点基準をweb公開しているところもありますので、ぜひ書店で志望校過去問題集を手に取ってみたり、
または志望校や自治体教育委員会のwebページをチェックしたりしてみてくださいね。